【過去も未来も存在せず,
あるのは現在という瞬間だけだ】
と言ったのは誰だっただろうか。
偉人の言葉というのは,とかく説得力があるし重みもあるものだ。
それは,そういう言葉が偉人の口から出るからこその説得力かもしれないし,逆に,偉人だからこそそういう
説得力のある言葉が口から出るのかもしれない。
どちらかとも知れぬ。
どちらでもいいのだ,ぶっちゃけ。
どちらでもいいということは即ちそんなことで悩んでいるのでは断じて違うということであって,そもそも,
「過去などどうでも良い。今が充実していればそれで良いし,充実した『今』を重ねてゆけば,明るい未来へと
自ずと向かってゆくものである」
と,俺は常々そう思っているのだ。本当。本当にそう思っている。
それでは今,俺が何にこんなにも悩んでいるかと言うと…
…妻の元彼の写真を 見つけてしまいました。
Green-eyed monster
「そんくらい許してやれよ,器の小せェ男だなお前は。思春期真っ只中の嫉妬深いチェリーボーイですか,まったく」
心底馬鹿馬鹿しそうに眉を歪めて,高校時代の恩師であり,現職場の先輩である教師は溜息をついた。
その仕草に些か腹が立ち,俺は早口で言い返した。
「別に俺は嫉妬しているわけではないぞ,銀八先生。それに,俺は9年前の冬の日にチェリーをへ捧げた。
チェリーボーイでは断じて無いです」
「いや,そのへんは激しくどーでもいいわ」
空になったジョッキを軽く掲げ,銀八先生はカウンターの向こう側に「すみません,もう1杯」と軽く声をかけた。
…元教え子かつ現後輩が真剣に悩んでいるというのに,これだ。
「銀八先生だって,『元彼と連絡を取り合っている女なんか信用できない。もし結婚したら,そういうの全部注意してく』
と,前に言っていたでしょう」
「よく憶えてんな,ヅラ」
「ヅラじゃない桂です」
不本意にもお決まりとなった台詞を言いつつ,俺はジョッキをテーブルに勢いよくダンッと置いた。
俺の荒っぽい動作に,銀八先生は,迷惑そうに肩を竦めた(相談しがいの無い教師だホントに)。
まるで小蠅でも払うかのように,しっしっと俺に片手を振り,
「つーか,意外だわ。そういうタイプなんだな,あいつ」
「何がですか?」
「が……あ。今はあいつも『桂』か。あいつが『昔の彼氏関連の物を大切にとっておくタイプ』なのがだよ」
銀八先生は俺の質問に答えつつ,「フルーツ7種盛合せを追加で」と店員を呼びつけた。
…俺の奢りなのを良いことに好き勝手に注文しまくりおって。
そこそこ高級なバーであるというのに。少しは遠慮しろ。
「が……また間違えた。全然言い慣れねーわ。『桂』って,過去のことに執着しそうにないんだよな。
昔を振り返ってウットリするようなことしそうにねェのに。おっとりはしてるけど。おっとりだけど,前だけを見て
進んでる感じだろ,あいつ」
「…そうですね」
さすが高校3年間,の担任をつとめた教師だ(俺への振舞はさておき)。
ちなみに,俺は3年生で初めてと同じクラスになった。
更にちなむと,の元彼も3年生の時に同じZ組だった。
2人は同じ算盤教室に通っていたことで仲良くなり,3年の初夏に付き合い始めたものの,元彼の浮気癖が原因で秋には
別れていた。
「って,元彼との思い出の品を捨てたくねェタイプなんだなあ。意外だわホント」
「…知りません」
「は?」
「写真は本に挟んでありました。捨てられずにとってあったのか,偶々捨て忘れて残っているのか,聞いていないから
知らないです」
「…」
BGMに心地よいブルースが流れる中,銀八先生は一瞬だけ沈黙した。
「…え?なんで残してるか聞かないの?聞けば?」
「お断りだ」
俺はきっぱりと首を横に振り,綺麗に盛り付けられたカルパッチョを口に放り込んだ。
「元彼の写真ごときに嫉妬する夫と思われるのは嫌だ」
「あ。『ごとき』って認識はあるわけね」
「実際,これは嫉妬ではないのです。ただ単に,どういう了見で元彼の写真を残しているのか,物凄く気になってモヤモヤ
するというだけです」
「…『それを嫉妬と言うんだろ』って,世間一般的にはツッコミいれると思うけど?」
銀八先生は呆れたように半眼になったが,俺は至極真面目に続けた。
「俺には『元カノ』がいないので…正直よくわからない。『昔付き合っていた相手』というのが…どういう存在なのか」
同じ教室で過ごした1年の間に,俺はいつしか彼女を好きになっていた。
いつも優しくて,温かくて,春の日だまりのような。
そんなに…恋をして。
やっとのことで想いを告げたのは,卒業式の日だった。
「『昔付き合っていた相手』というのが,今のその人にとって,どれくらい大事な存在なのか。それとも,さして重要な
存在でないのか。今でもよく思い出す存在なのか,それとも全く思い出さないものなのか」
ひと言「好きだ」と告げた俺に,はすごく嬉しそうに笑ってくれた。
俺の手を握って「ふつつか者ですが,ヨロシクね」と言ってくれた。
あの日から10年が過ぎて――俺達は4ヶ月前に結婚した。
「俺には,わからない。昔付き合っていた相手と再会した時に…何を思うのか」
「…考え過ぎじゃね?」
今日初めて見せる神妙な顔つきで,銀八先生は言った(出来れば最初からそういう表情で相談に応じて欲しかった)。
「女の方がドライなもんよ?よく言うだろ,『女の恋愛は“上書き保存”,男の恋愛は“フォルダ分け保存”』ってさ…
…あれ…待てよ?」
何に思い当たったのか,銀八先生は一度首をひねった。そして,
「『昔付き合っていた相手と再会』って…なに?もしかして,元彼と会うの?」
「はい。算盤塾の同窓会が今日あるらしくて。元彼とも再会するはずです」
マジでか,と額を片手で押さえて,銀八先生は同情の眼差しを俺に向けた。
「…そりゃ気になるかもな」
「はい。に限って『焼けぼっくいに火』ということはまず無いと思うのですが…やはり,気にはなります」
同窓会の案内を見た時,は懐かしそうに目を細めた。
「行っても良い?」と訊いてきたの表情には,明らかに俺への気遣いが滲んでいた。
「元彼も来るだろうけれど,行っても良い?」と。
彼女の目はそう問い掛けていた。
おそらく,もし俺が「行って欲しくない」と言ったなら,は「じゃあ,行かないね」と言っただろう。
それがわかるから――「行くな」とは言わなかった。言えなかった。
そう言ったが最後…俺は彼女を信じていないことになってしまうから。
「その同窓会ってどこでやってんだ?」
「ここの15階です」
「は?」
銀八先生の口が「は」の形のまま,3秒ほど静止した。
が,見る見る間に眉を吊り上げた後,烈火のごとく俺に掴みかかってきた。
「おまっ…人が職員室出るとこ捕まえて『今日は俺が奢るから一緒に飲みましょう』って,小綺麗なホテルのバーに
連れて来たかと思えば…!なに?奥さんが心配で,同窓会の現場まで来ちゃったんですか!?もしかして,これから
覗き見にでも行くつもりですか!?」
「覗き見とは人聞きの悪い。偵察です。言葉に気を付けてください」
「お前の方こそ気をつけろ!頭の具合に!リアル馬鹿ですか!?」
ぎゃーぎゃー煩い人だな…まったく。他のお客さん達に迷惑だろう。
断っておくが,俺はのことは信用している。うん。それは間違いない。
しかし,元彼である『ヤツ』に関しては,これっぽっちも信用していないのだ。
あの年がら年中女遊びをしている『ヤツ』が,今もなお可憐で可愛らしい元カノ(言うまでもなくのことだ)と
久しぶりに再会した時,口説かずにいようか。いや,いまい。
それだけは,絶対に阻止せねばならん。
「ふざけるなよ,ヅラ!付き合ってられるか!俺はもう帰る!!」
「ヅラじゃない桂です。銀八先生,帰るのならば金を出してください。俺の偵察に付き合うまでをコミで,奢りです。
ちなみに会計はこちらです」
「卑怯者ぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
+++++++++++++++++++++++++++
俺と銀八先生はエレベーターで15階に上がると,すぐさま観葉植物の陰に身を潜めた。
『算盤塾同窓会会場』と書かれた立て札の部屋から,丁度人がぞろぞろ出て来ているところだった。
「おっと。もうお開きになりかけているようだ。このまますんなり帰ってくれれば良いのだが…」
「なあ。俺,ここにいる必要ある?ねえ?俺がいる意味ある?帰っちゃダメ?」
ぶつぶつ文句を言う銀八先生を無視し,俺はエレベーターホールにたまり始めた人々の顔を目で追った。
やがてが会場から出て来た。
うむ…やはり沢山の人々の中でも,飛び抜けて綺麗で愛らしい女性だ。
さすが我が妻。
「ていうか今時の算盤塾の同窓会ってあんなに沢山人いるの?なんで?」
「知らん。ちょっと黙っていろ」
「てめェ人のこと巻き込んどいてそりゃないんじゃないの!?敬語抜けてるし!」
食って掛かってくる銀八先生をいなしたその時だった。
「おい,」
――来たな,諸悪の根元めが。
またの名を『元彼』。
そして更にまたの名を…
「高杉君,おつかれ。なに?」
「ちょっと話さねェか?」
「うわ来たねこりゃ。来たよこれ。どうすんの?ヅラ,どうすんの?」
「いきなり野次馬化するな,馬鹿者。途端に乗り気になりおって」
「お前こそ,さっきからタメ語になってんじゃねーよ,ヅラ。3Z設定だぞ忘れんな。俺がお前の恩師で,今は職場の先輩
なんだからな」
「細かいことは気にするな」
「話?…良いよ。でも『ちょっと』でヨロシクね。家で旦那が待ってるし」
「…ああ」
「おっ。ちゃんったら,牽制したな,今。『旦那が待ってる』だってさ」
「わかっている。聞こえている。肘でつつくな」
「久しぶりだね。今日,あまり話さなかったけど」
「…だな」
「あまり話さなかったっつーことは,飲み会中は離れた席だったんだな。いや…立食って可能性もあるか?」
「そこはどちらでも構わないが…さすが我が妻だ。元彼に話しかけられる隙を容易に与えなかったのだな」
「今話しかけられちゃったけどな」
「…」
「相変わらず痩せてるよね,高杉君。ちゃんとご飯食べてる?」
「ん」
「肉ばっかり食べててもダメだからね。お米とかパンとか,ちゃんと炭水化物も摂らないと。痩せ過ぎは良くないよ」
「…ん」
「今も偏食してるの?イイ年して好き嫌いするなんてみっともないよ,もう」
「…」
「え?元彼と元カノの久しぶりの会話がアレ?色気の無ェ会話だな」
「色気などあってたまるか,馬鹿者」
「どっちかっつーと,久しぶりに帰省して来た息子と母親の会話だわ,あれ。オカンみてェだな,」
「馬鹿を言うな。あんなドラ息子などいらん。それに,俺との子があんなドラ息子になるはずがない」
「『ドラ息子』って言い方古くね?お前って,昔から言葉のチョイスがいちいち古い……あっ。高杉が笑ったぞ」
「!」
「ん?なに?」
「…いや」
「お前も相変わらずだな,。相変わらず…おせっかいなヤツだ」
「まあね。人ってそうそう変わんないよ」
「…そうだな」
「『相変わらず』って,なんかヤ~な響きだなこういう時。『昔のお前もよく知ってるけど。今も変わってないな』って
感じが,ひしひしと出てて。なんか腹立つわ」
「なんでお前が腹を立てておるのだ…だが同感だ」
「…意外だな」
「え…なにが?」
「お前には…もっと恨まれていると思った」
「来たコレ。来たよコレ。昔の話を持ち出してきたよ,とうとう。どうする,旦那サマ?」
「…うるさい。ばしばし背中を叩くんじゃない」
「そうでしょうね。高杉君,最低だったもの」
『最低』と言っている割に,の表情は明るかった。
そんな笑顔を出来るのは,言う程『最低』ではなかったからではないか…と,つい邪推してしまう。
俺の胸中に暗雲が立ち込め始めたところで,
「でも,わたし今すごく幸せなの」
雲を払ってくれたのは,他でもないだった。
は目の前に立つ高杉を真っ直ぐに見つめて,
「過去の悲しい恋愛を思い起こしても,平気でいられるくらいに。すごく幸せなの」
少し照れ臭そうに頬を染めて,
そして誇らしそうに胸をはって,
「主人のおかげで,ね」
は太陽のように晴れやかに笑った。
「小太郎がいなかったら,わたし病んじゃって高杉君のこと刺していたかも」
「…ご主人に感謝だな」
「本当よ。感謝するべきね。あなたの命の恩人よ,小太郎は」
ふと思い出したのは――が高杉と付き合っていた頃のこと。
放課後の教室の窓辺で,がひとりで泣いているのを,たまたま見つけた。
夕暮れが白いカーテンを朱に染め上げ,机やイスの影が切り絵のように浮かぶ教室で,は肩を震わせていた。
あの肩を自分が抱いてあげたいな,と。
彼女は辛い恋をしているのだな,と。
自分ならあんな風に泣かせたりしないのにな,と。
「でもね,高杉君にも感謝はしてるよ」
この子を幸せにしたいな,と。
この子を幸せにするのは自分だ,と。
「高杉君が最低過ぎたせいで,小太郎のワルいとこに対して寛大になれるんだよね。『イヤだけどあいつの悪いとこに
比べたら1000倍マシだわ』って思うと,怒鳴らずに済むの。優しく注意出来るの」
「…」
銀八先生が「これに関してはお前が高杉に感謝すべきじゃね?」と小突いてくるが,誰があの男に感謝などするものか。
真っ平御免こうむる。
「でも…」
「…ん?」
「でも,高杉君と付き合っていた時,楽しいこともあったよ。悲しいことの方が多かったけど。楽しい時も,ちゃんと
あったよ」
「…」
そこで丁度高杉は俯いたので,ヤツが一体どんな表情での言葉を聞いていたのかは,わからない。
でも,そんなに悪い表情ではなかったのではなかろうか。
何故なら,は笑っていたからだ。
昔のアルバムを久しぶりに開いた時と,同じような微笑で。
「だから,ありがとう。あの時は言えなかったけど」
悲しかった時間も,
自己嫌悪した日々も,
胸が張り裂けそうだった別れも。
すべてが,過去のことだから。
「それじゃ,わたしもう帰るよ。元気でね,高杉君」
「」
「ん?」
今,とても幸せだから。
「結婚おめでとう」
あの日の 君にも,
今傍にいてくれる あなたにも。
「ありがとう!」
++++++++++++++++++++++++
「…ヅラ」
「ヅラじゃない桂です」
に見つからないように,俺と銀八先生はホテルの外へ出た。
少し肌寒ささえ感じる涼しい風が,俺達のジャケットの裾を揺らした。
「まァ,なんだ…」
「…」
「…よかったな」
「…はい」
夜空には,秋の大四辺形が煌めいていた。晩秋の澄んだ夜空の下,駅までの道を銀八先生と並んで歩いた。
俺も先生もほとんど無言だったが,
「今日はご馳走さん」
駅の改札で別れる際,銀八先生は軽い口調で手を挙げた。
――その去り際の先生の一言に,二重の意味が込められていると俺が気付いたのは,帰りの電車の中でだった。
++++++++++++++++++++++++++++++;
「ただいまー」
「おかえり」
午後9時過ぎ,帰宅したわたしを出迎えてくれたのは,どことなく機嫌の良さそうな夫の微笑だった。
わたしが「何か良いことあったの?」と尋ねようとする前に,
「同窓会,楽しかったか?」
「うん。楽しかったよ」
算盤塾同窓会についての感想を求められたので,自分の質問は飲み込むことになった。
(どうして機嫌が良いんだろう?)
小太郎の上機嫌は,予想外だ。
元彼もいる同窓会へ行くことを,彼は快くゆるしてくれたけれど,決して良い気持ちにはならなかっただろうに。
そう予想していたのに…小太郎はとても嬉しそうに鼻歌まで口ずさんでいる。
(きっと余程良いことがあったんだろうなあ…校長先生から褒められたとか?)
何かなあ,と思いながら部屋着に着替えていると,最近読んでいなかった某単行本が目の端に映った。
後で久しぶりに読もうかな,と何気無くページを開いて,
「あ!」
思わず声が出てしまった。
「どうした?」
「ううん。ちょっと…」
またもや全くの予想外だ。
その本には,元彼との写真が挟まれてあったのだ。
自分がどういう意図でこの写真を本に挟んでいたのか,全然思い出せない。
いや,多分わたしのことだから大した意図は無かったんだろうけど。
過去の恋には執着したくないタチだし,そのテの所謂『思い出の品』は捨ててしまう方だ。
だから,この写真は単なる捨て忘れだろう。
「高杉か」
「うん…なんでこんなの残ってるんだろう」
ひょいと写真を覗き込んできた夫に,とりあえず『意図して残していたわけじゃないよ』アピールをしてみる。
でも,そんなアピールをするまでもなく,小太郎は特に気分を害してはいないようだ。
「制服姿のを見るのは結婚式のプロフィールムービー以来だな」
「そうだねぇ…」
通学路沿いの公園で写したそれの中には,制服のわたしと高杉がいた。
もうここにはいない2人だ。
でも――たしかに,いた。
「捨てちゃおっかな。とっておいたつもりもないし」
手離しても構わない。
今は,もう。
痛みは無い。
「待て」
でも,少しだけ…「惜しい」気持ちはある。
もう使うことは決してない,けれどもかつては無心に探していた忘れ物を偶然見つけた時のような。
「にとって,それは思い出の品だろう。残しておいても良いのではないか」
今1番大切な人が,「捨てなくて良い」と言ってくれている。
…甘えてしまっても良いのだろうか。
「それに…」
小太郎は背中からわたしを抱きしめた。
すべてを包み込んでくれそうな,大きくて優しい腕だ。
(…温かいなあ)
この人には,すべてを委ねられる。
そう 信じられる。
「今は,俺に首ったけだろう?」
過去も今も未来も…すべて。
「『首ったけ』って言葉を聞いたの,久しぶり」
言葉のチョイスが古風だよね,とわたしが噴き出すと,小太郎は至極真面目な顔で,
「…俺に首ったけではないのか?」
と訊いてくる…ので。
「そうだよ。今は,あなたにぞっこん」
夫の腕の中で振り返り,その頬にキスをした。
「『ぞっこん』という言葉も結構古風ではないか?」
「夫婦は似る,って本当ね」
くすくすと笑い合い,そのままもう一度わたし達はキスをした――今度は,唇に。
【人生における今日は,
いつも過ごしてきた過去の集積であり,
いつも未来の一片である】
----------------------------fin.
2015/10/22 up...
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なお,冒頭の言葉はトルストイの,末尾の言葉はグランマ・モーゼスのものです。ちなみに‘green-eyed monster'=嫉妬する人,です。